2位 あるかないかで大違い!「退職金・企業年金制度」
退職金制度とは、一定の年数以上働いて退職する際に、在職年数や業績に応じて金銭が支給される制度のこと。企業年金とは、企業が従業員のために年金を支給する仕組みのことです。これらの制度があれば、長く働き続けることへのモチベーションを維持しながら、退職後の生活を支える大切な柱を確保することができます。
<退職金制度と企業年金制度の種類>
退職金・企業年金制度のチェックリスト
入社前後でそれぞれ次の事項を確認しましょう。
<入社前>
・どの制度がある?
・特に企業型確定拠出年金(企業型DC)があるかは要確認!(現在の会社で企業型確定拠出年金がある場合、転職先に資産を持ち運べる)
<入社後(もらい損ねないために)>
・退職金、企業年金は入社何年から受け取れる?(「勤続○年までは給付なし」という会社もある)
・確定給付企業年金(DB)がある場合、年金で受け取るためには勤続期間は何年必要?(勤続15年や20年以上の会社が多い)
・確定給付企業年金を年金で受け取る場合、何年間受け取れる? 何%の利回りが付く?
企業年金制度はいくら受け取れる?
企業年金制度では、運用期間や受け取り方の工夫によって受取金額をふやせる利点があります。実際どれだけ得できるのでしょうか? 次の例で受取金額のイメージをつかんでおきましょう。
<確定給付企業年金の一例:A社の場合>
年金受給中利回り:1%
受取期間:15年保証終身(15年経過後は亡くなるまで)+15年確定 の組み合わせ
・一時金としてまとめて受け取る場合、60歳で1000万円受け取れる
・年金として分割で受け取る場合、60~75歳の間で合計1155万8235円受け取れ、76歳以降85歳まで存命であった場合、さらにこの間で308万2200円受け取れる(一時金で受け取る場合と、年金で受け取る場合で税が変わる)
<企業型確定拠出年金の一例:B社の場合>
・企業型確定拠出年金のまま75歳まで5%で運用できた場合、75歳で2078万9000円受け取れる(75歳までの運用益は非課税)
・60歳で受け取り、その後5%で運用できた場合、75歳で1800万9000円受け取れる(運用益課税20%とした場合)
※ご紹介した2つの表は、複数の企業のデータを参考に、ファイナンシャル・ウェルビーイング編集部が作成したものです。金額はあくまで目安であり、企業によって異なります。新卒で入社してから60歳定年まで働き続けたケースを想定しており、受け取り時にかかる税金は考慮していません。