金価格の値動きを投資信託で享受するなら

新NISAで金に投資する方法としては、ETF(上場投資信託)と投資信託がある。投資方針上、金価格の値動きをおおむね捉えるよう設計された追加型公募投資信託のうち、新NISAの対象は16本(2024年4月末現在。すべて成長投資枠のみ)存在する。

※データはすべて2024年4月末時点。筆者作成。
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このうち、「三菱UFJ 純金ファンド」と「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)/ (為替ヘッジなし)」を除く13本は、金ETFの代表格である「SPDRゴールド・シェア」(「SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト」を含む)と「iシェアーズ ゴールド・トラスト」のいずれか、または、その双方に投資することで、金価格の値動きを捉えるよう設計されている。金価格のベンチマーク・参考指数としては、金現物取引の世界指標であるLBMA金価格が掲げられている。LBMA金価格とは、ロンドン時間の午後に公表される1トロイオンスあたりの金現物価格(米ドル建て)のこと。為替変動の影響を直接受ける「為替ヘッジなし」では円換算ベース、為替変動リスクの軽減を図る「為替ヘッジあり」では円ヘッジベースがそれぞれ使われている。

「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)/ (為替ヘッジなし)」は、金ETFを用いず、ファンド・オブ・ファンズ形式で実質的に金の現物に投資を行う。また、「三菱UFJ 純金ファンド」は、全16ファンドの中で唯一、日本国内の取引所における金価格を反映するという点に特徴がある。

金価格連動型は、一般的なアクティブファンドのように銘柄選定力を試されるものではなく、実際に、各ファンドの運用成績に大きな差は見られない。強いていえば、国内金価格を反映する「三菱UFJ 純金ファンド」だけ、他のファンドと比べて運用成績に若干の差が生じるぐらいだ。単品で保有するというよりは、あくまでもポートフォリオの一部として取り入れるタイプの商品のため、特定のファンドにこだわりすぎない方が良い。