発電事業はひと段落 外食・中食は拡大路線

神戸物産の業務スーパー以外の事業として、外食・中食事業とエコ再生エネルギー事業があります。

外食・中食事業ではレストランや焼き肉、惣菜店を直営またはフランチャイズで運営しています。エコ再生エネルギー事業は保有する太陽光およびバイオマス発電所からの売電が収益源です。

【セグメント業績(2023年10月期)】

   売上高   営業利益 
 業務スーパー 4469億円 341億円
 外食・中食 110億円 5億円
 エコ再生エネルギー 36億円 9億円

出所:神戸物産 決算説明会資料(外部リンク)

エコ再生エネルギー事業は、予定していた発電所は2023年10月までに全て売電を開始しました。新規の稼働がないため、当面は大きな成長はないとみられます。

一方、外食・中食事業は拡大を目指します。外食はビュッフェレストランの「神戸クック・ワールドビュッフェ」と焼き肉店の「プレミアムカルビ」、中食は惣菜店の「馳走菜(ちそうな)」を展開しています。

店舗数は3業態で148店舗です(2023年10月)。2023年12月に発表した中期経営計画では、これを2026年10月期までに200店舗以上へ、長期的には500店舗以上へ拡大する目標が明かされました。特に全店を直営で運営するプレミアムカルビはフランチャイズ化の計画があり、店舗拡大のけん引役になるとみられます(出所:神戸物産 中期経営計画(外部リンク)

【外食・中食事業の店舗数(2023年10月)】
・神戸クック・ワールドビュッフェ:14店舗(13店舗)
・プレミアムカルビ:20店舗(0店舗)
・馳走菜:114店舗(109店舗)
※()はフランチャイズの店舗数

出所:神戸物産 有価証券報告書(外部リンク)

外食・中食事業はコロナ禍の影響もあり赤字が続いていました。しかし売り上げは順調に推移しており、2023年10月期は4期ぶりに黒字を確保しています。出店が順調に進めば神戸物産全体への貢献も期待できそうです。

出所:神戸物産 決算説明会資料(外部リンク)より著者作成