確定拠出年金の年金受け取りには決め事がある!
実はiDeCo(個人型確定拠出年金)、DC(企業型確定拠出年金)ともに、資産(年金)を受け取る方法として最大3つの方法があります。加入しているプランにもよりますので要チェック事項です!
※ここでご紹介する方法などについては、必ずしも可能とは限りません。加入されている確定拠出年金の規約によって、できる・できないがありますので、その点はご注意ください。
確定拠出年金の受け取り、3つの方法
そして、年金として受け取る場合、ちょっと大げさですが【受取方法の指定書】という運命を決める書類がやってきます。
【受取方法の指定書】は文字通り、年金として受け取るルールを決める書類です。年金(または一部を年金)として受け取る場合、以下を細かく指定しなければいけません。
● 受取期間 5年以上20年以下から選ぶことができます
※年金保険があれば、終身年金(低金利ではありますが)を選べる場合もあります
●振込回数 年に1回~12回から選ぶことができます
※振込手数料(給付手数料440円)が掛かりますのでご注意ください
● 年金額の決め方を指定します。この決め方にもいくつかの方法があります。
・年度ごとに受け取る割合を決める方法
例:1年目15% 2年目15% …… 10年 目5%のように決めます。多く受け取りたい時期などを決められる特徴があります。
・毎年の受取額を決める方法
例えば「毎年50万円」という感じです。ただ下げ相場や暴落が来てしまいますと、最後の受取期間が来る前に枯渇する可能性があります。一方、増えていた場合は最後の受取時期に「ドン」と受け取ることになります。
・指定する率で受け取っていく方法
相場の変動によって毎年受け取る金額は変動しますが、決めた期間内は受け取ることができます。
●商品を売却する方法を決めます。そんなことまで決めるの?と思っちゃいますよね。びっくりされるポイントの一つです。相場が良い時にはAファンド、今は損しているのでBファンド、という指定はできないので注意が必要です。
・商品を順に売却していく方法
まずはAファンド、その次はBファンド、Cファンドという方法です。
・保有しているファンドを均等に売却していく方法
これはイメージしやすいでしょうか。10万円を年金として受け取るため、Aを5万円、Bを3万円、Cを2万円という感じです。
下記は、確定拠出年金の記録・管理、運用指示などをサポートしているレコードキーピング会社の1つである、JIS&T社の【年金受取方法の指定書】のイメージになります。
出所:JIS&T 例:書類の書き方-年金受取方法の指定書 企業型(https://www.jis-t.co.jp/support/rourei/doc/270505-3.html)
これは一部でありますが、年金として受け取るには、いろいろと決まり事をクリアしなければいけません。なおかつ、相場の変動も受取額に影響するので、かなりハードルが高いように感じます。
ちなみに企業型確定拠出年金(DC)で、年金受取を選択している人は3割にも満たないんです。
不慣れな言葉が多く不安かと思いますが、いずれは決めなければいけません。この年金受取の指定方法で悩んだ場合は、“なんとなく知っている”程度の人などに聞くのではなく、コールセンターもうまく活用しましょう! どう受け取った方が得か?というのは相談できませんが、考え方や出来る・出来ないを説明してくれるので、スッキリ度が向上すると思います。