新しいNISA(以下、新NISA)がスタートしました。筆者の事務所でも新NISAに関する相談が増えていますが、非課税枠や非課税期間が大きく改善されたものの、その優遇が大きいがゆえに、どう活用すれば良いか分からないという人が多いように思います。

そこで、新NISAを使いこなすにあたって、現在、投資信託を積み立て中の人からいただく“よくある質問”にお答えします。

Q.積立額をいくらにすればいいですか?

A. 目標額と目標期日から逆算して設定しましょう。

非課税枠が増えたために積立額を増やしたいけれど、どれだけ増やせば良いか悩んでいる人は多いものです。積立額をいくらにするかは、何のために積み立てをするのか、その目的によって変わります。「将来のため」としか目的が定まっていないことが多いですが、ここは、明確な目的を定めましょう。旅行、教育費、老後のため、など考えてみると思い当たる目的があるはずです。その目的を達成するためには、いくら必要でしょうか?

例えば老後のためなら、まずは自分の年金額を知り、老後生活に必要な金額はあといくらか試算してみる必要があります。厚生労働省の「公的年金シミュレーター」を使えば、自分の年金額を簡単にシミュレーションできます。もし年金だけでは生活できそうにないと思ったら、あといくらあれば生活できそうでしょうか。仮に老後を30年として、毎月の不足金額×360月を計算すると老後に不足する概算の総額を求められます。

一方、退職金や個人年金、確定拠出年金など、すでに準備中の資金もあるはずです。老後不足金額からそれら準備中の金額を差し引くと、これから自分で準備すべき金額が分かります。会社の退職金制度を知らない人も多いですが、この機会に調べておきましょう。それら金額を合算してもなお老後に資金が不足するなら、新NISAで準備していきます。老後までの年数から逆算すれば積立金額を計算できます。

このように、目標額と目標期日から逆算して積立額を設定すると、積立額の根拠が明確になるため、毎月の積み立てにも気合が入ります。

<積立額の計算方法>

1.(老後に必要な毎月の金額)―(年金額)=年金に対して毎月不足する金額
2.(年金に対して毎月不足する金額)×(360月)=老後に不足する金額の総額
3.(老後に不足する金額の総額)―(準備中の金額)=新NISAで準備すべき金額
4.(新NISAで準備すべき金額)÷(老後までの月数)=毎月の積立金額