株式投資への不安感を軽減する

これまで3回にわたってお話ししてきました『NISAや確定拠出年金で役立つ賢いお金の育て方』。今回はその第4回として、初心者の方々も納得して実行できる資産運用の5つのポイントのうち、多くの方が誤解されていると思われる考え方についてお話しします。

今回のテーマは、“自信を持って「株式」に投資する〜リスクを大幅に軽減する”です。前回は、株式はとても頼りになる「お金のなる木」ですが、投資成果は、大きな株価の変動があれば、木になるお金が問題にならないほど振り回されてしまう、というところまでお話ししました。

今回はその株価変動の影響をどのように抑制するかを考えます。まず株価が大きく変動する要因を分析しましょう。

株価の変動要因は2つ

株価の変動には2つの要因が考えられます(下図参照)。株主にとっての事業価値の変化と、株価水準が割高/割安になる変化です。

事業価値の変化は、会社によってバラツキはありますが、おおむね緩やかながらも事業の成功と共に増加すると期待されます。一方で株価水準も、銘柄間のバラツキは大きいですが、変化のスピードは速く、割高と割安の間で変化するため、長期では影響は相殺されると考えられます。

ところが、短期での変動は株価水準の変化の方が断然大きく、株式投資の成果を左右します。

株価変動要因

出所:株式会社お金の育て方