リスクの低い投資方法とは?

光男:では「リスクの低い投資方法」というのはどのようなものですか?

CFP:はい、3つあります。①「投資信託」などリスクの低い商品を選ぶ、②定期購入 (ドルコスト平均法)、③できるだけ長期で運用することです。

まず①「投資信託」などリスクの低い商品を選ぶ、です。投資する商品は自分で選ぶわけですが、ここでなるべくリスクの低いものを選ぶことが重要です。

そして②「定期購入」は、つまり「つみたて」のこと。これは「毎月3万円」など、同じ金額を定期的に買い続ける方法です。「ドルコスト平均法」と呼ばれます。

光男:それがなぜ有利なのですか?

CFP:株価は当然ながら上がったり下がったりしますよね。毎月同じ額を購入するということは、株価が高いときは少ない株数になるし、安いときは多い株を買えるということになります。

つまりそれを続けることで「一株当たりの平均購入価格」を抑えることができるわけです。これによって元本割れのリスクを減らせる可能性が高くなります。図3をご覧ください。

(図3)ドルコスト平均法 出典:日本証券業協会

光男:僕のパチンコと同じだ! 毎回、軍資金3000円で、昨日は負けたけど、今日は勝ったというように成績がトントンになっている。僕のパチンコってリスクを抑えた理想的な方法だったんですね!

CFP:それはちょっと違うような……(笑)。

そしてリスクを減らす方法の③は、なるべく長期で運用することです。図4を見てください。長期投資の有効性について、金融庁が公開している「保有期間と収益率の分布」についての資料です。

(図4)保有期間と収益率の分布

この表の元本割れする確率に注目してください。保有期間が5年の場合は、元本割れの確率が10~20%程度ありますが、保有期間が20年になると元本割れの確率はほぼ0%になると読み取れます。

光男:なるほど、数年で大きく儲けようとガツガツするのではなく、長い目で見てちょっとずつ増やすことを目指せばいいのですね。

CFP:その通りです。鴨下さまの場合、10年後、20年後を見据えての資産運用ですから、その考え方が最適だと思います。

運用を始めてこの先、もしかしたら株価が下がったりして不安になることもあるかもしれませんが、そこで慌てるのではなく「長い目で見てどうか」という視点を常に持っていただければと思います。

〈リスクの低い投資法3つのポイント〉
①「投資信託」などリスクの低い商品を選ぶ
②定期購入する(ドルコスト平均法)
③できるだけ長期で運用する

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