値上がりした「人気都市」の宿泊料金
円安であることも含めて考えれば、宿泊料金を引き上げたとしてもインバウンド観光客の客足が鈍るようなことにはならないでしょう。
現に「主要都市別ビジネス・シティホテルの価格推移」という、メトロエンジン社の公表データを見ると、2023年5月時点の宿泊料金は、コロナ前の2019年5月と比較して上昇しているところが増えています。いくつか具体例を挙げてみましょう。
東京・・・・・・8811円(2019年5月)→1万962円(2023年5月)
大阪・・・・・・7046円(2019年5月)→8426円(2023年5月)
京都・・・・・・9610円(2019年5月)→1万2642円(2023年5月)
札幌・・・・・・8073円(2019年5月)→7651円(2023年5月)
福岡・・・・・・8236円(2019年5月)→8544円(2023年5月)
広島・・・・・・6808円(2019年5月)→8686円(2023年5月)
仙台・・・・・・6959円(2019年5月)→7987円(2023年5月)
やはり外国人観光客に人気の高い東京や京都の価格上昇が目立っています。
宿泊施設の価格上昇は今後も続く可能性が高いでしょう。
「日本の宿泊施設は世界的に見て安い」と言われた時期もありましたが、私たちはいよいよ、デフレ局面でなじんでしまった「どの宿泊施設でも比較的安く泊まれる」という常識を、変えざるを得ないのかもしれません。