実はグローバル企業 売上高の7割は海外由来
急成長したガンホーは、創業タイトル『ラグナロクオンライン』を開発したグラビティを買収し子会社化 しました。現在、グラビティは主に海外事業を担っています。
近年では東南アジア向けに配信を開始した『ラグナロクオリジン』がヒットしました。2023年4月にリリースするとタイやフィリピンなどでダウンロード数・売上ともに1位を獲得し、業績に大きく寄与しています。同年第2四半期時点で海外売上高比率は69.6%にまで上昇しました。全体の売上高も直近5年間で最大となっており、好調な様子がうかがえます。
【海外売上高比率の推移】
【連結売上高の推移】
第2四半期 | 通期 | |
2019年12月期 | 586.77億円 | 1013.92億円 |
2020年12月期 | 421.89億円 | 988.44億円 |
2021年12月期 | 510.36億円 | 1046.26億円 |
2022年12月期 | 466.35億円 | 1055.05億円 |
2023年12月期 | 676.71億円 | ─ |
出所:ガンホー・オンライン・エンターテイメント 財務・業績ハイライト
ガンホーは北米や欧州地域の強化も図る方針を示しており、グローバル配信を前提とした新作タイトル5本を開発中です。
北米や欧州のゲーム市場は規模が大きく、国内のゲーム会社の多くが進出を狙う地域です。競合は少なくありませんが、進出に成功すれば業績にはプラスに働くでしょう。次の成長は海外事業の成否が握っているといえそうです。
文/若山卓也(わかやまFPサービス)