資産の割合を見直す「リバランス」の方法
投資の振り返りをすることで、資産の割合を一定に保つこともできます。
例えば投資前に「株式と債券を、1対1の割合で持つ」と決めた場合。株式型投資信託を毎月3万円、債券型投資信託を毎月3万円ずつつみたて投資すれば、想定通り資産割合を1対1にキープできるのでしょうか。実は、そうではありません。
このような投資を1年間続けると、株式型投資信託・債券型投資信託をそれぞれ36万円ずつ買うことになりますが……1年後、株式だけ「50万円」に上がっていればどうでしょうか。同額でつみたて投資していたにもかかわらず、株式型投資信託は58%(50万円)、債券型投資信託は42%(36万円)と、資産割合にズレが生じてしまいます。
この場合、取れる選択肢はいくつかあります。
1つは買い増しです。価格が上がらなかった債券型投資信託を14万円買い増すことで、比率を1対1に戻すことができます。
逆に、上がりすぎた株式型投資信託を14万円分売ることで、資産割合を1対1にキープすることも可能です。
加えて、その中間の方法として、株式型投資信託の値上がり分14万円のうち、半分の7万円を売る。そして、7万円分の債券型投資信託を買うのです。この方法では、全体の資産額を増減させず、資産割合を調整できます。
このような資産割合の見直しは「リバランス」とも呼ばれます。このリバランスは、高頻度でしすぎると管理が大変。したがって、例えば「1年に1回だけ見直しをする」「想定していた割合から10%以上ズレが生じた場合にリバランスする」とルールを決めてしまえば、取り組みやすくなるでしょう。