今注目の書籍の一部を公開して読みどころを紹介するシリーズ。今回は、NISAとiDeCoの基本知識やおすすめ商品、賢い運用方法等について解説した篠田尚子氏の『【2024年新制度対応版】NISA&iDeCo完全ガイド』の一部を特別に公開します(本記事は前編)。著者本人が同書を解説する無料セミナー情報も!

※本記事は篠田尚子著『【2024年新制度対応版】NISA&iDeCo完全ガイド』(SBクリエイティブ)から一部を抜粋・再編集したものです。

年金問題にコロナ問題――。私たちのお金は本当に大丈夫?

今、お金に対する不安が急速に高まっています。

2019年頃より世間を賑わせている「老後資金2000万円」問題や、2020年から世界的に流行している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などが大きく影響しているのでしょう。

「これから、日本経済はますます悪くなっていくのではないか……」という悲観的な声もよく耳にします。

しかも、以前より公的年金制度の破たんがまことしやかにささやかれています。

このまま少子高齢化が進むと、公的年金制度が破たんしたり、年金受給額がゼロになったりすることまでは考えにくいものの、受給開始年齢が今より遅くなることは避けられません。

老後も、現役時代と同じかそれ以上の生活水準を保とうとするなら、やはり自分自身でお金を貯めて資産をつくる必要があるのです。

「貯蓄から投資へ」という政府のスローガンのもと、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)や、NISA/つみたてNISA(ニーサ=少額投資非課税制度)といった、個人の資産形成を後押しする税優遇制度が拡充されてきた背景には、こうした事情が大きく関係しています。

そして、じつは、税制優遇制度の拡充の流れは日本だけでなく、欧米アジアの主要先進国でも同じなのです。