増えるインドネシア関連の投資勧誘
実は、インドネシアを舞台にした詐欺事件は、10年以上も前から頻繁に行われています。いわく、「インドネシアの王族が関係している案件です」とか「インドネシアのインフラやガソリンスタンド事業への投資です」、「日本政府によるODA関連の案件です」、「インドネシア政府肝いりのプロジェクトです」といった内容で勧誘してくるのです。
確かに、王族が絡んでいる、政府が関与しているといった話を出されると、何となく信用できるのではないか、と思ってしまう人もいるでしょう。
ですが、冷静に考えてみてください。そもそも、インドネシアの王族が関係している案件なのに、どうして小口資金をコツコツ集めなければならないのでしょうか。
それ以外にも、「日本政府のODA案件」、「インドネシア政府肝いり」などと言っておきながら、100万円、1000万円、あるいは1億円程度の資金を、個人から集めることの意味が分かりません。
この手の大掛かりなプロジェクトを動かすに際しては、複数の大口出資者、あるいは銀行のシンジケート団によって資金調達が行われるはずであり、全くの個人から小口資金を集めて投資資金に回すなどということは、まず行われないはずなのです。
つまり「インドネシアのインフラ開発」という話が持ち込まれた時点で、「これは怪しい」と思わなければなりません。