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多くの風水害が起きた平成でも、最悪級の被害が生じたのが「平成30年7月豪雨(西日本豪雨)」です。2018年7月9日に気象庁によって命名されたこの災害は、大量の雨が10日間も降り続き未曽有の被害をもたらしました。

200人以上が死亡した平成最悪の水災

平成30年豪雨は、2018年6月28日から7月8日にかけて降り続いた大雨のことを指します。九州から東海の広い範囲で記録的な雨が降り、最大48時間降水量では観測史上1位を記録した地点が125にも上りました。また高知県や岐阜県などでは累計降水量が1000ミリメートルを超えています。

【期間降水量上位5地点(2018年6月28日~7月8日)】
・高知県(魚梁瀬):1852.5ミリメートル
・岐阜県(ひるがの):1214.5ミリメートル
・愛媛県(成就社):965.5ミリメートル
・佐賀県(北山):904.5ミリメートル
・福岡県(早良脇山):859.0ミリメートル
(参考)東京の7月の月間平均降水量:156.2ミリメートル

出所:気象庁 平成30年7月豪雨(前線及び台風第7号による大雨等)

運が悪いことに、平成30年7月豪雨では台風7号も接近しました。西日本の広い範囲で暴風雨となり、河川の氾濫や土砂災害が多発します。

【最大瞬間風速上位5地点】
・沖縄県(糸島):43.7メートル毎秒
・長崎県(頭ヶ島):42.2メートル毎秒
・長崎県(上大津):39.1メートル毎秒
・沖縄県(渡嘉敷):39.0メートル毎秒
・長崎県(有川):38.8メートル毎秒

出所:気象庁 平成30年7月豪雨(前線及び台風第7号による大雨等)

これらの災害により、行方不明者8人を含む232人が犠牲になり、2万1000棟を超える住宅が被災する深刻な被害が生じました(2018年11月16日時点)。