海外情勢、インフレ、物価の上昇……。世界経済は転換期を迎えています。先の見通しづらい今こそ、少しでも資産を増やしておきたいもの。しかし、一足飛びに投資を始めるのは危険でもあると、家計再生コンサルタントの横山光昭氏は指摘します。では、投資以前に大切なものは何か――それは、「貯める力」だと説きます。

話題の書籍『90日で貯める力をつける本』では、2万件を超える「赤字家計」「貯金ゼロ」「低年収」家計を再生してきた横山氏が、お金に困らないための究極メソッドについて優しく解説。今回は、本書の『はじめに』、第1章『あなたの人生を豊かにする「貯める力」のすごさ』の一部を特別に公開します。(全4回)

●第3回:「一気に深みに…」貯金がないことがもたらす“転落人生”の怖さ

※本稿は、横山光昭著『90日で貯める力をつける本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

お金を貯めるための3大ルール

「節約はかなりの収入なり」

これは、ルネサンスの先駆的思想家である人文学者、デジデリウス・エラスムス(1467〜1536)の言葉です。無意識に使っている生活支出を減らすことイコールそれは収入だというとらえ方です。

現代においてもそれは当てはまり、普遍的な本質といっても過言ではありません。また大多数の人にとって、効果的なルールでもあるのです。

お金を貯めるには、絶対に揺らがない理論上のゴールデンルール(絶対法則)があります。入ってきたものをなるべく多く残す、つまり「稼いだお金は極力使わない」という単純なルールです。何だか味気ないものですね。

しかし、シンプルだけに強烈なヒントも隠されています。