「節約はかなりの収入なり」が成立する理由とは

もう少し噛みくだき、展開してみましょう。「収入-支出=1」の人が、「収入-支出=3」にしたいと考えています。

どうすればよいでしょう? どうしたら差額が出るようになるかを考えればよいわけですが、やり方は3パターン。

① 収入を増やす
② 支出を減らす
③ 収入を増やして支出も減らす

と、これもいたってシンプルです。

一番いいのは、③の「収入を増やして支出も減らす」ですね。たとえ所得がすでに十分に高い人でも、理想は③でしょう。とはいえ、現実には両方やるのはなかなかむずかしいところです。

それでは、①の「収入を増やす」か、②の「支出を減らす」、のどちらかを選択しなければならないなら、どうでしょう?

本人の性格や生活環境にもよりますが、②の「支出を減らす」がベストです。家計再生コンサルタントとして、約2万4000件の家計を見てきた私の経験から断言します。

たとえば、月2万円ずつお金を貯めたい人がいるとしましょう。月2万円=年間24万円の収入アップが必要ですね。その人に、「副業やバイトなどして稼ぐか(①)、支出を絞るか(②)、どちらが実際に実行できそうですか?」と尋ねます。

すると、85〜90%の方々が②の「支出を減らす」を選ぶのです。