賃貸経営には「一般管理」という道もある

本来、投資用物件の管理には以下の3つの方法があります。

1.    自主管理
2.    一般管理
3.    サブリース

1つは自主管理です。これは、家賃回収やクレーム処理などをすべて自分で行うもので、賃貸収入がすべて自分の利益になりますが、その分非常に手間がかかるやり方です。

もう1つが、一般管理。これは、不動産会社や管理会社が、入居者募集・家賃回収・入居者のクレーム対応といった管理業務を請け負ってくれます。

最後が、サブリース。しかし、サブリースにはいろいろと注意点があるということを、今回ご説明しました。

実際には一般管理とサブリースでは、物件オーナーの手間はほとんど変わりません。「家賃保証がないと、空室が出た時に不安」と考える方も多いと思います。

しかし、そもそも家賃保証をしてもらわなければ空室が埋まらない心配のある物件であれば、最初から投資してはいけないのです。空室リスクが高い物件投資で勝てるわけがない。その大前提を忘れてはいけません。

「こんな物件、早く売ってきなさいよっ!」夫婦崩壊の危機も!?

前編でご紹介したAさんは損失こそ出ましたが、向こう30年以上赤字の確定していた投資を脱却したことで、新しく資産形成をスタートすることができました。

Aさんは独身でしたが、中にはご結婚されていて、家庭内のトラブルに発展したケースもあります。結婚後にご主人が独身時代にワンルームマンションを複数購入していたことが発覚したり、ご夫婦で相談に来られて、奥さまが帰られたあとに「実は妻にはナイショで物件を持っていまして……」とご主人が打ち明けられたり……。いずれも、赤字物件を抱えて困っているお客さまです。

サブリースに関しては、2021年6月より「賃貸住宅管理業法」(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律)が完全施行されており、サブリース業者とオーナーとの間でトラブルが頻発し、社会問題化したことが法整備の背景となっています。サブリース業者は重要事項説明書を作成し、顧客に書面で契約内容の説明をすることが義務付けられましたが、具体的には、家賃の減額リスクや将来的な家賃相場の下落リスク、それ以外にも、契約の可否を判断するのに必要な材料はすべて提示することが必要となっています。

事実やリスクを故意に伝えずに不当な勧誘および契約をすることは、違法行為とされていますので、「家賃が減額するリスクは絶対ありません」「このサブリース契約であれば確実に利益を上げられます」など、将来を断言するような文言も禁止されています。トラブルになれば、説明義務を果たしたかどうかを業者が立証する必要がありますので、今後、悪質な例は少なくなると思われます。

現在、ワンルーム投資を行っている方で、少しでも疑問や不安を感じる方は、ぜひ専門家にご相談いただきたいと思います。これまでの連載でも度々お話していますが、不動産投資は、入り口で90%が決まってしまいます。冷静にキャッシュフローがプラスかマイナスかを見極めることが大切です。まずは投資の前に、ご自分が結ぼうとしている契約の内容や、物件のキャッシュフローについてしっかり検討していただきたいと思います。