少額からスタートするなら企業型DCのマッチング拠出

【ケース2】Bさんの場合
・20代
・確定給付企業年金(DB)あり
・企業型DCあり:事業主掛金6,500円/月(加入者全員一律)
・企業型DCマッチング拠出可能:拠出上限額6,500円/月

Bさんは入社時に「マッチング拠出ができる」と説明を受けました。よくわからなかったので、とくに何もしていません。毎月の給与は生活費として使い切っており、賞与でやっと余裕資金ができる、という状況です。

ポイント1 いま使えるお金か将来的なお金か
マッチング拠出やiDeCoを活用すると、60歳まで受け取れないお金になるため、二の足を踏む方もいらっしゃるかもしれません。その際、「いま使えるお金」の実質を認識したうえで判断しましょう。

Bさんが月6,500円をマッチング拠出すると、900円分の減税になります(所得税率5%、住民税率10%で仮定)。マッチング拠出をしなかった場合は、支給額面は6,500円増えますが、課税されるために「いま使えるお金」は5,600円しか増えない※、ということです。この減税効果は、マッチング拠出もiDeCoも同じ効果があります。

ポイント2 拠出できる金額の多寡
Bさんのお勤め先の企業型DC規約では、1,000円以上500円単位でマッチング拠出の金額を決めることができます。Bさんは、これまでの生活費等から考えて、4,500円であれば「将来のお金」に回せるという結論となりました。

この場合、iDeCoの活用はできません。iDeCoの掛金は最低5,000円からと決められているためです。

ポイント3 転職の可能性はあるのかどうか
Bさんが近い将来、キャリアアップのための転職を想定しているのならば、iDeCoを選択することも意味があります。現状のDC制度のシステムでは、企業型DCの運用商品はいったん現金化してから、ほかの企業型DCやiDeCoに移すことになります。iDeCoであれば、登録事業者の変更手続きは必要ですが、離転職に伴う現金化が発生しないため、同じ運用商品での運用を続けていくことができます。

※住民税は翌年の収入に課税されるため、厳密な数字ではありません。