自分とお金の関係を把握するのが「お金に困らない生活」の第一歩
さらに、財布から広がって、今自分はいったいいくらの資産を持っているか、その把握をするようになっていく。A銀行の定期に300万。満期は来年の3月。B証券には株式。今の市場価格は400万円。買った時より100万円利益が出ている。
次にお金の流れも把握するようになっていく。住宅ローン、生命保険、自動車保険。いつ頃、いくら引き落とされるかも自然と把握する。今月は新しいスーツをクレジットカードで買ったから、来月の引き落としは、毎月の平均より5万円ほど高くなるから、今月は少し節約モードで行こうかな。毎月の食費はこのくらい、電気ガスなどの光熱費は合計2万円くらい。但し夏と冬はエアコンを使うのでプラス10%など。
買いたいと思ってる乾燥機付きの洗濯機は10万円で、C銀行の口座にそのための金を積み立てている。あと3万円くらいだなといった具合です。
お金に困っている人の多くは、自分のお金の管理ができない人です。だから、計画的に使えない。お金に困らない生活の第一歩は、自分とお金の関係を把握する、それは、手元の財布の事情を知っておくことから始まるのです。
自分の今の資産の実態。さらに、お金の流れから、資産がどう変化していくかの計画、予定まで分かるようになる。
ということで、自分の資産がどのくらいあるか、今の自分の手持ちの現金がどのくらいあるか。別に100円単位でわかっていなくていいのですが、おおよそを把握できていることは決して悪いことではないと思うのです。
財布の中のお札を揃えて入れると、お金に愛されていくようになるというのは、あながち嘘とか間違いとは言えないと思うのです。
ただし、ほとんどの人は、ただ揃えて入れているだけです。多くの人が揃えて入れることの向こう側にある大切なことに気がついてない。揃えて入れることだけにこだわる。もちろんお金を大切にするのは悪いこととは思わないのですが、多くの人がそう思ってしまうのも仕方がないのかなと思ったことがありました。
あるテレビ番組で、この話題を取り上げていて、お札を揃えて入れるとお金に愛されるというところで終わらずに、金運財布に入れろとか、夜は財布を金運ベットで休ませるといいという、商売の匂いがプンプンする展開になっていくのでした。
●第3回(家計簿で貯金は無理!? しっかり者の予算主義がはまる意外な落とし穴とは)では、一見しっかりして見える“予算主義”が破綻しやすい意外な理由について解説します。
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