拾ったお金を届け出なかった場合のペナルティー

先述した拾得者の権利を行使するためには、拾ってから7日以内(管理者がいる場所で拾った場合は24時間以内)に落とし物を警察署などに届け出なければいけません。また3カ月以内に落とし主が現れなかった場合も、2カ月以内に引き取らなければ落とし物の所有権は都道府県に帰属するため注意してください。

では拾ったお金を警察署などに届けず、そのまま使ってしまった場合はどうなるのでしょうか。この場合「遺失物等横領罪」として罰せられる可能性があります。

【刑法第254条「遺失物等横領」(抜粋)】
遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

出所:e-Gov法令検索 刑法

現金は財布に入った状態で拾うケースが考えられます。この場合、現金だけでなくクレジットカードなども拾得する場合もあるでしょう。もし拾ったクレジットカードを不正に利用した場合は、さらに罰則が重い「詐欺罪」に問われるかもしれません。

【刑法第246条「詐欺」(一部抜粋)】
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

出所:e-Gov法令検索 刑法

このように、拾ったお金を届け出ないと拾得者の権利を失うばかりか、刑事罰が科せられる可能性があります。現金を拾ったら決して使わず、必ず警察に知らせるようにしましょう。