「米国株式配当貴族」が新たにランキング入り

今回は3位にも同率で3ファンドが並んだが、1つ目が「米国株式配当貴族」で、急速に支持を高めてランク入りした。同ファンドは「S&P500指数」を構成する米国の代表的な企業から、「25年以上連続して増配を実施している」銘柄で構成された指数「S&P500配当貴族指数」との連動を目指すインデックスファンドだ。

「長期投資、長期保有に向いている。特に若い人に積立投資で保有してほしい商品だと思う」(関東地方の地銀・支店)。「金融引き締め局面が終盤になるので、グロース銘柄系の投資が中心になってくると思いますが、あえていろいろな投資戦略との併せ持ちで相性がいいのではないでしょうか? 景気減速局面が長引く可能性もあります」(証券会社・支店)。

2つ目はこのランキングの常連となった「キャピタル世界株式ファンド」。「長期の運用実績があることと販売用資料が分かりやすいため、お客さまにも理解を得られやすい」(証券会社・本部)。「ファンドマネジャーが堅実で目先の利益にとらわれず、投資方針の理念がしっかりしていると感じる」(関東地方のIFA)。

同率3位の最後の1つは、前述の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」。同ファンドは2月に「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」を抜いてついに日本で最も純資産残高の大きい公募投信(ETFを除く)となった。「今後も持続的な成長が期待できると考えており、コストも低いため」(東海地方の地銀・支店)。

上位には前回に引き続き株式型のファンドが並んだが、「米国株式配当貴族」のような“新顔”も現れるなど、変化の兆しも出てきた今回のランキング。世界的に金利が戻ってきた中、インカム収入が期待できる債券型ファンドの動向などにも今後は注目したいところだ。