実は日本だけではない少子化問題
異次元の少子化対策やこども家庭庁の政策は一定の効果を発揮するでしょう。しかし、少子化の完全な解消は簡単ではありません。少子化は、日本だけでなく世界中で起こっている現象なのです。
まず、世界の人口は主に「後発開発途上国(Least developed countries)」がけん引して増加していくことが見込まれています。また「開発途上国(Less developed countries)」や「先進国(More developed countries)」も、2100年までほぼ横ばいで推移すると推測されています。
【世界の人口の予測(2022年=100)】
しかし出生数に目を向けると、先進国や開発途上国で大きく落ち込むと予想されています。特に発展途上国で減少ペースが大きく、先進国以上に少子化が進むでしょう。また後発開発途上国においても2060年代ごろから減少に転じる見込みです。
【世界の出生数の予測(2022年=100)】
このように、少子化は世界的な課題の1つです。なぜ出生数が減るのか、経済的な要因と結びつける仮説もありますが、明確な理由はまだ明らかになっていません。それだけ、少子化は解決が難しい問題の1つといえるでしょう。
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。