給料日の「翌日」に「自動」で貯金してしまう
「お金とココロの問題」でよくあるのが、「なかなか貯められない」という悩みです。
この問題で「絶対にやってはいけないパターン」があります。1ヵ月節約して「給料日前日に残ったお金を貯金用の口座に入金して貯める」というものです。
1ヵ月節約を意識して暮らすのはなかなか大変です。お金がまだ残っているのに、そのお金を自分の手で貯金用の銀行口座に振り込む際には、「このお金、使っちゃおうか……」という誘惑と闘うことになります。最初の何カ月かはちゃんと振り込んで貯金したとしても、こんなストレスの貯まるやり方は長続きしません。
この問題、前日と翌日、たった2日の違いが大きな意味をもつのです。4マス図で見ていきましょう。軸は「前日か翌日か」「手動か自動か」の二つです。
1ヵ月なんとかがんばってやりくりをし、「前日」の24日(給料日を25日と仮定)に1万円を残すことに成功したとします。しかしそれを、「手動でATMで出勤」「別の貯金用の銀行口座に手動で入金」するのは、これもひと仕事であり、面倒と感じてしまいます。
図で見たとおり貯金の正解は「26日」のように「翌日」にはすぐお金を貯めてしまうことです。そして、作業を「自動化」してしまうことが理想的です。
同じ金額を貯める場合に「先に」は重要です。「先に貯金に回しておいて、残りで1ヵ月やりくりする」のと「貯める金額が残るように、1ヵ月をやりくりする」のとではストレスが全然違います。
心理的に「あきらめがつく」というと悪い意味にとらえがちですが、「先に貯金に回しちゃったので、残りで1ヵ月をやりくりするか!」と腹をくくってしまったほうが、お金はうまく貯まるのです。
さらに、手続きを「自動」にすれば銀行に行く作業がなくなり、サボる言い訳すらできなくなります。
ちなみに、「自動」にする手段は、複数あります。「財形貯蓄」「従業員持株会」「積立定期預金」「積立投資信託」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」などが自動引き落としに対応している仕組みです。