大阪万博会場の再利用はどうなっている?

大阪を巡っては、2025年に開催される「大阪・関西万博(国際博覧会)」が話題を集めています。4月から10月の半年間で約2800万人の来場を見込むビッグイベントです。2023年2月にはスイスが参加国で初めてパピリオンを公表しました。

大阪・関西万博では、大阪市夢洲(ゆめしま)地区に約155ヘクタールの大規模な会場が建設される予定です。建設費は当初約1250億円に収まる予定でしたが、円安や資材価格の高騰で約1850億円に引き上げられました。費用は国と大阪府・大阪市、そして民間の支出で賄われる予定です。

【大阪・関西万博会場建設費の内訳】
・来場者の快適性・安全性・利便性の向上のための施設等:1390億円
・参加国、事業者の多様な参加を促進するための施設:110億円
・大屋根整備:350億円

出所:大阪府 大阪・関西万博の会場建設費について(2020年12月)

これだけ巨額な出費を伴うものが、一時的な消費で終わってしまうのは少しもったいないと感じるかもしれません。そこで大阪・関西万博では、会場のリユースやリサイクルを行う仕組みが採られています。2025年日本国際博覧会協会は、閉会後に施設や設備を引き継ぐ事業者らを募集し、物品賃貸業やメーカーといった34者から応募を受けました。また大阪府と大阪市は、万博跡地の活用に向けて市場調査に乗り出しています。

せっかく大きな費用をかけてつくるものですから、有効に再利用される方法が見つかるとよいですね。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。