優良国内企業で長く運用したい人におすすめ

先述の通り、コモンズ30ファンドは主に国内の優良なグローバル企業に投資します。世界経済は長期的な拡大が予想されており、その恩恵に期待できるコモンズ30ファンドは長期投資に向いているといえるでしょう。

比較的低い運用コストも、長期保有をおすすめできる理由の1つです。コモンズ30ファンドの信託報酬は最大で1.078%と、アクティブファンドとしては決して高くありません。例えば国内株式で運用されるアクティブファンドは2021年末時点で683本あり、その信託報酬の単純平均は1.5%でした(運用期間5年以上の銘柄のみ)。

出所:金融庁 「国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析」の公表について(2022年4月)

毎日発生する信託報酬は、保有期間が長くなるほど積み上がっていきます。コモンズ30ファンドは信託報酬が抑えられているため、投資期間が長くなっても負担を感じにくいといえるでしょう。国内優良企業で長期投資を検討しているなら、コモンズ30ファンドはぜひ選択肢に入れておきたいところです。

なお、海外売上高比率が高い企業は、一般に為替によって業績が比較的大きく変動します。ポートフォリオの全てが国内株式で構成されていたとしても、間接的には為替リスクがある点に留意してください。

【コモンズ30ファンドの概要】

銘柄 コモンズ30ファンド
運用会社 コモンズ投信
ファンドのタイプ 国内株式型
設定日 2009年1月19日
信託期間 無期限
決算日 1月18日
受渡期間 5営業日
販売手数料(最大、税込み) 3.3%
信託報酬(全体、税込み) 500億円以下の部分:1.078%
500億円超~1000億円以下の部分:0.979%
1000億円超~3000億円以下の部分:0.869%
3000億円超の部分:0.748%
信託報酬(販売会社、税込み) 500億円以下の部分:0.550%
500億円超~1000億円以下の部分:0.495%
1000億円超~3000億円以下の部分:0.440%
3000億円超の部分:0.385%
信託財産留保額 なし
主な販売会社 コモンズ投信
SMBC日興証券
静岡銀行

 

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。