お金を借りるなら「代償」が必要

今の世の中で行われている経済活動のほとんどすべてのシーンで、お金のやり取りがある。つまり、モノやさまざまなサービスの売り買いは、お金で清算されているよね。お金が存在しなければ、経済社会は成り立たない。

そこで「お金があるけど、当面使い道がないから貸してもいい人」と「新しい事業でお金が必要だけど、ないから借りたい人」がお金を貸し借りする。

つまり、お金があるけど使い方がわからない人と、どうしても必要だけど今手元にお金がない人がいる。とすればここで自然に「貸してあげようか」「ぜひ貸してよ」ってなる。

そのとき、お金を貸す人は代償を求めるのが普通だ。貸すということはその間は自分がそのお金を使えないっていうことだから。だからお金の貸し借りでは、貸した人からどのくらいの利息をもらうかということを決める。これが金利だ。

もう少し正確にいうと、一般には1年当たりどのくらい利息をもらうか、渡すか、っていうように決める。そのとき100円を貸せば1年間に1円の利息が行き来するときの金利を「年利1%」っていう。元本に上乗せされるのが利息で、その利息が元本の何%に当たるかっていうのが金利なんだ。

お金の貸し借りに伴う「さまざまな金利」

お金の貸し借りを巡ってはさまざまなヒト(経済セクター)が登場する。政府(国)があり、金融機関や一般の会社があり、個人があるというようにね。そして、それらの間でのいろんなお金の貸し借りについて、固有の金利が存在する。

――固有の金利って何ですか?

たとえば銀行の預金金利とは、銀行が「お金を借りたいっていう人がいるので貸したいけどお金が足りないので、だれか貸してくれない?」って多くの人に呼び掛けている金利だ。個人向けに発行されている国債の利回りは、国が個人からお金を借りるために支払う金利を表している。

また、クレジットカードローンの金利(手数料)は、個人が「今は支払うお金がないから立て替えてお店に払っておいてね。その代わり、それに金利を付けてあとで払うよ」という約束をカード会社とするときの決まり事だ。

ここまでは金利はどんな機能を果たしているか、っていうお話だった。ここからはもう少し本質的な、そして具体的な話に進むね。