日に日に減ってゆく貯金、膨らみ続ける将来への不安
由紀子さんのお話は続きます。
「生活費の値上げはないよりはいいですが、私の蓄えもどんどん少なくなって、10年前には2000万円以上あった貯金もいまや1000万円を割り込みそうになってきました。健吾にかかるお金も今後はさらに増えるでしょうし、なんとかしなくてはと切実に考えるようになりました」
貯金を削る生活が続き、裕久さんとの将来にも不安が募っているようです。
「最近になって夫との離婚も考えるようになり、そのためには私に自立できるだけの定収入が必要だと思っています。ただ、健吾の発達障害のケアがしたいので、外で働くのは難しいのです。今、細々と在宅ワークをしているのですが、当然収入は扶養の範囲内です」
目指すべきは、親子2人での経済的な自立
世の中のモラハラ夫の事例では生活費を全く渡さないなどのケースが多いようですが、由紀子さんの夫の裕久さんはそこまでではないようです。けれども、このままずっと裕久さんに厳しい家計管理をされ続ける生活は、さぞ辛いことでしょう。
しかも、このようなお金にシビアな性格の男性が今後変わる可能性は、限りなく低いと考えられます。由紀子さんが離婚を視野に入れるのもやむを得ないかもしれません。
ただし、離婚して子どもも引き取りたいと考えるなら、由紀子さん自身もおっしゃる通り、経済的に自立できなければなりません。仮に裕久さんとの離婚がなかなか成立せず、養育費の支払いなども希望どおりにならなければ、由紀子さん親子は経済的に窮地に陥ってしまいます。
●由紀子さんが経済的自立に向けてやるべきこととは? 後編(39歳専業主婦が始めた「経済的自立計画」驚きの中身)にて詳細を解説します。