生命保険を活用する

次に、生命保険を活用する方法があります。具体的には、母親が死亡したときに柳原さんが死亡保険金を受け取れるように生命保険に加入しておけばよかったのです。

そうすれば、柳原さんはそのお金で遺留分を払うことができました。今回は柳原さんの手元に現金がなかったので柳原さんとしても「払えない、払いたくない」と考えてトラブルが拡大してしまった経緯があります。

遺留分トラブルの相談先

もしも遺留分トラブルに巻き込まれてしまったら、弁護士に相談しましょう。弁護士に相手との交渉の代理人を依頼すると、自分で対応しなくていいので労力や時間を取られませんし、ストレスも軽減されます。

柳原さんの場合にも交渉段階で弁護士に依頼していたら、調停や裁判を避けられた可能性もあったでしょう。

***
 

遺留分トラブルが起こると、柳原さんのように2年やそれ以上もの期間、トラブルになる可能性もあります。今回ご紹介した対策方法を参考に、遺言書を作成する際には遺留分トラブルが起こらないよう注意してください。

●相続税対策が“骨肉の争い”に発展!? 詳しくは【「金持ち」高齢男性、相続税対策で孫を養子にするも…まさかの大失敗】で紹介します。