金融市場はどのように推移したのでしょうか。日経平均株価は1989年12月に3万8915.87円を付け、その後は右肩下がりとなりました。2005年は小泉政権下で反発しますが、リーマンショックで再び急落し、2009年3月にバブル後の最安値7054.98円を付けます。アベノミクスで反発するも、平成の間に高値を回復することはできませんでした。
ドル円レートも、バブル崩壊後は日経平均と一緒に下落し、急激な円高が出現しました。1997年~2004年ごろまでは、ドル円は日経平均株価と負の相関が見られ、反発する場面も見られます。リーマンショック後は再び国内株式相場との相関を強め、アベノミクス以降はおおむね円安傾向のまま平成の取引を終えました。
【日経平均株価とドル円】
金利においては、日本だけでなく世界的に低下の一途をたどります。各国の10年国債利回りは1990年付近が最も高く、イギリスで12%台、アメリカやドイツで9%台、日本でも8%台を付けていました。しかしその後はほぼ一貫して下落しており、主要各国が緩和的な政策を選択してきたことが分かります。
【国債利回り】
金利が低下し続けた理由として、経済の成熟に伴って極端な信用不安やインフレの懸念が後退したことなどが挙げられるでしょう。また、度重なる経済不安などから、金利を上昇させにくい環境が続いたことも背景にあるかもしれません。