干ばつによる経済損失は約21.6兆円

干ばつに苦しむ地域はアフガニスタンだけではありません。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)によると、世界の主要な穀物において、1983年~2009年の間に干ばつの被害を受けたことがある地域は栽培面積の4分の3(4億5千万ヘクタール)に及び、27年間の総被害額は1660億ドルと見積もられました。1ドル=130円とすると約21.6兆円にも上ります。

干ばつ1回あたりの収量減少率はコムギが8%で最も大きく、同じく3%のコメが最も小さくなりました。また同じ穀物でも、干ばつによる収量減少率は乾燥地域に位置する開発途上国で特に大きく、さらに1人あたりGDPが小さいほど深刻になったようです。

【干ばつ1回あたりの収量減少率】
・コムギ:8%(1ヘクタールあたり0.29トン)
・トウモロコシ:7%(同0.24トン)
・ダイズ:7%(同0.15トン)
・コメ:3%(同0.13トン)
※1983年~2009年の平均

出所:農業・食品産業技術総合研究機構 干ばつによる世界の穀物生産被害をマップ化