注目度トップクラス!「米国雇用統計」とは
資産運用で取り上げられることが多い統計といえば「米国雇用統計」でしょう。米国労働省が毎月第1金曜日に発表する統計で、アメリカの労働市場に関するいくつかの数値が発表されます。
米国雇用統計で特に注目されるものが「非農業部門雇用者数」と「失業率」です。前者は農業部門を除いた民間企業などにおける雇用者数の前月比で、後者は労働力人口(16歳以上の働く意思がある人の数)に対する失業者の割合を示します。
コロナショック直後の2020年4月は、非農業部門雇用者数が2050万人減、失業率14.7%という戦後最悪の数値となったことで注目を集めました。国税庁の「民間給与実態統計調査(2020年分)」によると、日本の給与所得者は5298万人ですから、いかに多くの人が職を失ったかが分かります。
直近発表された2022年9月分では、非農業部門雇用者数が26万3000人の増加、失業率3.5%となりました。2021年以降は非農業部門雇用者数がマイナスになったことはなく、失業率も比較的落ち着いています。
【米国雇用統計の推移】
米国雇用統計はアメリカの金融政策に影響を与えると考えられており、毎回マーケットの注目を集めます。発表の前後で為替が大きく動くことも少なくありません。FXを取引している人はポジション管理を怠らないようにしましょう。