・全世界に衝撃と混乱…負債66兆円、史上最大級の破綻劇はなぜ起きた?

1962年に日本初の警備保障会社として創業したセコム株式会社が、創立50周年の節目である2012年に「防犯の日」を制定した。日付は「1」を棒に見立てて「防」、「8」を「犯」と読む語呂合わせをし、毎月18日とした。

犯罪総件数は減少傾向だが犯罪パターンは多様化

警察庁によると、刑法犯の総数は2003年以降一貫して減少しており、2021年は56万8148件と前年に引き続き戦後の最少記録を更新した。犯罪件数に占める割合の大きい街頭犯罪や侵入犯罪が減少したことが大きい。

ただ、犯罪のパターンは広がりを見せる。高齢化を背景にした特殊詐欺の被害も後を絶たない。2018年以降、被害件数・金額ともに減少傾向となっていたものが、2021年には被害額が前年比で減少した一方、被害件数は1万4461件と4年ぶりに増加に転じた。中でも還付金詐欺が前年比で121.8%と大きく増加し、オレオレ詐欺は35.4%増加した。

オレオレ詐欺は世界中で拡大しており、アメリカなどでも孫に成り済ましての祖母や祖父を対象にした詐欺が多く、祖父母詐欺などと称される。

一方、詐欺被害は申告による把握であり、実際には公表件数以上の被害があるとされる。詐欺被害に遭ったことを認めたがらない傾向は強く、アメリカでの調査によると、匿名で聞き取りの際には11%の人が被害者だと申告したにもかかわらず、面談での調査になると4%に減少するなど、大きな差が認められる。

また、遠隔勤務の広がりやIoT機器の普及等により、サイバー犯罪が拡大中だ。インターネットバンキング関連の不正送金事件は2019年に急増したため、金融機関等が対策を強化したこともあり、その後は2年連続で件数も被害額も減少した。しかし、高水準での推移が続く。また、SNSを介しての詐欺被害が増加するなど、サイバー空間で知り合うことによる犯罪も後を絶たない。実際には面談もしていないのに、ネット上で恋人のような関係となり、いつの間にか外国人に金銭を窃盗される国際ロマンス詐欺も増加の一途だ。