実物の不動産投資とREIT投資はどう違う?

法人税上の取り決めもあり、REITは家賃収入のほとんどを投資家に分配することから、REITへの投資は直接的に実物の不動産へ投資することに他なりません。

しかし実物の不動産なら、個人が直接投資することも一般的です。直接不動産へ投資することと、REITを介して投資する方法、どちらが有利なのでしょうか。両者の大まかな違いを以下にまとめました。

【実物の不動産とREITの違い】

 

実物の不動産に直接投資するメリットは、銀行融資を受けられる可能性がある点です。取得する物件を担保に入れ融資を受ければ、自己資金が小さくとも資産運用を始められるでしょう。

一方、REITはあくまで証券投資であり、REITの取得のために銀行がお金を貸すことは基本的にありません。使途自由の無担保ローンなら借りられるかもしれませんが、一般的に金利が高く、投資には不向きです。

しかし、REITは小口化された投資口を売買するため、実物の不動産ほど最低投資額は大きくありません。また実物の不動産のように物件を直接的に管理する必要もなく、上場しているため現金化も容易です。

手軽に不動産投資を始めたい人は、REITの方が向いているでしょう。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。