REITの分配金が大きい理由

REITの魅力は分配金利回りの大きさです。分配金利回りとは、株式における配当利回りに相当し、投資金額に対する分配金の大きさを表しています。例えば分配金利回り1%のとき、投資額100万円に対する分配金は1万円です。

REITの分配金利回りは、株式の配当利回りを上回ることが多いです。例えば2022年7月の場合、REITの平均分配金利回りは株式の平均配当利回りより1%以上大きくなりました。

【株式の配当利回りとREITの分配金利回り】
・REIT:3.73%(2022年7月末時点)
・株式:2.30%(2022年7月平均)
※REITは予想分配金利回り
※株式はプライム市場における単純平均利回り

出所:不動産証券化協会 統計データ
出所:日本取引所グループ その他統計資料

なぜREITは多くの分配金を支払うのでしょうか。理由は、REITに法人税上のメリットがあるためです。

通常、企業の利益には法人税がかかり、株式の配当金は利益から法人税を差し引いてから支払われます。会社型の投資信託であるREITも法人税の対象ですが、REITは利益の90%以上を分配金として払い出す場合、分配金相当額を経費に算入できる「投資法人の課税の特例」が利用できます。仮にREITが利益の全てを分配金として支払った場合、法人税上の利益が残らないため、法人税が発生しません。

このため、多くのREITは投資で得られた利益のほとんどを分配金として支払います。配当金を重視して株式に投資している人は、REITも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。