コロナ禍の影響もあり、若年層を中心につみたてNISAの口座開設が急増。その関心はいっそう高まっている模様です。

ただ、中には「名前は知っているものの、実はどんなものか分かっていない」、「いざ始めようにも、どの投資信託を選べばいいか分からない」という人も少なくないようです。そんな人に向けて『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)では、「セゾン投信」創業者で会長CEOの中野晴啓氏がつみたてNISAの基本から、投資信託の選び方、買い方まで解説しています。

今回は、そんな“つみたてNISA本の決定版”ともいえる同書のプロローグを特別に公開します(全3回)。

●第2回を読む

※本稿は中野晴啓『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

つみたてNISAで購入していい投資信託は、ズバリ9本

つみたてNISAで購入できる投資信託は、資産作りに向いているものという設定です。しかし、この201本の中で私が個人的に買ってもいいと思ったものは、たった9本しかありませんでした。

ちなみに、私が以前出した『最新版 投資信託はこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)という本では、数ある投資信託の中から、購入時に手数料がかからないものや、全世界へ投資しているものなど、一定の条件でスクリーニングをしたところ、資産作りに向く投資信託は9本しかなかったという内容でした。

私の主張は、今でもほとんど変わっていません。もちろん、このつみたてNISAで購入できる、金融庁からお墨付きをもらった投資信託というのは、私が主張している「低コスト」で「長期投資ができるもの」といった条件を満たしています。

しかし、この201本全部が長期資産形成に役立つ投資信託なのか、と問われると首を傾げざるを得ないのです。

つみたてNISA対象の投資信託の内訳は大きく3つに分かれます。「指定インデックス投資信託」は173本、「指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託)」が21本、そして「上場株式投資信託(ETF)」が7本です。

圧倒的に、インデックス投資信託の本数が多いことに気づかれたと思います。