ブリッジウォーターが広めた「クオンツ運用」とは?
ブリッジウォーターは数々の運用手法を生み出してきました。「クオンツ運用」はその代表的な運用戦略です。
クオンツ運用とは、業績や金利といったマーケットに関連するデータを数学的手法で高度に分析して行う運用をいいます。レイ・ダリオはハーバード・ビジネススクール時代から食肉などの商品先物を取引していましたが、当時から天候などを定量的に分析し需要を予測する運用モデルを構築していました。
「リスク・パリティ戦略」はブリッジウォーターが広めたクオンツ運用の1つです。パリティ(Parity)には均等といった意味があり、値動きの大きさが一定になるよう、さまざまな資産を組み合わせる運用をリスク・パリティ戦略といいます。通常は業績などから組み入れる銘柄を決定することが多いですが、リスク・パリティ戦略は値動きの大きさに着目する点で画期的でした。ブリッジウォーターが導入したことで注目され、今では広く運用に採用されています。
ヘッジファンドをうたう詐欺が多い理由
ヘッジファンドについて、あまり良いイメージを持たない人もいるかもしれません。ヘッジファンドを装う詐欺が多く発生したためです。
これまで多くの詐欺師がヘッジファンドをうたい、不正にお金を集めてきました。運用の実態がないにもかかわらず、配当や値上がりを約束して出資を募り、資金を持ち出してしまうような詐欺です。
どうしてヘッジファンドをうたう詐欺が多いのでしょうか。お金を集めるという名目が立ちやすいこともありますが、「ヘッジファンドの分かりにくさ」が詐欺師に狙われていると考えられます。