エンディングノートや遺言書を書いていても、それが適切なときに人に伝わらなければ意味がありません。日本総合研究所の調査によると、エンディングノートを書いた人の3人に1人が、その保管場所を「誰も知らない」と答えています。
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後半では、調査結果をもとに「最期の意志」をどのように人に伝えればいいのかを考察します。
自分の望んだ通りにしてもらうために
「自分の考えが伝えられなくなったとき、治療・ケアを受ける場所や財産の相続等について、あなたの希望と家族・友人の考えが違う場合どうしてほしいか」という質問に対して、おひとりさま(未婚の人、独居の人)は「私が望んでいた通りにしてほしい」「私が望んでいたことを基本として相談して決めてほしい」と回答する割合が高い特徴がありました。
また、死後の対応については「誰かがどうにかしてくれる」のではなく、「できるだけ人に迷惑をかけないよう準備したい」という意見に賛成する人が8割以上でした。
自分が病気や死亡によって意思を伝えられないとき、できるだけ周囲は自分の望みを反映した選択をしてほしい、また、そのときに周囲の負担を減らしたいという気持ちは多くの人が持っていることが分かります。しかし、それを実現するための仕組みはいまだに十分なものがあるとはいえません。