「お金がない」はクリエイティビティで乗り切れる

「お金がない」と嘆く方は多いですが、それはある意味幸せな証拠かもしれません。

だって、本当に生死をさまようほどのピンチなら、必死すぎて不安さえ感じられないと思いませんか？

「お金がない」と不満を言いながらも、家族はいて、家もあるし、健康でもある。そんな人は今、持っているものに感謝するのが先です。

「家族がいて幸せ」「家があってありがたいな」「健康でいられて最高」と思える人は、自然とお金の心配も消えていきます。ポジティブなことを考えながら不安を感じることはできませんよね。「今あるもの」に感謝できると、どんどんポジティブな気持ちで満たされるので、不安がなくなっていくのです。

究極を言えば、日本に生まれただけでも幸せなはず。私の亡くなった旦那さんは、バックパッカーをしていたこともあり「日本にいられるなんて幸せだね」といつも口にしていました。

「今、自分は幸せだな」と感じられる精神的に豊かな人にほど、お金はどんどん集まってくるものです。

もし、今お金がなくて不安になっているのなら、まずは目の前のことへの感謝から。そして、お金を目的に働くのではなく、人の役に立とうとしてみてください。

そして、「いつかお給料が上がったら」という待ちの姿勢ではなく、お金がなくてもやりたいことを実現する方法はないか、知恵を絞って自分から動いてみましょう。

私も起業当初はお金がなかったので、とにかく知恵を絞りました。

たとえば、私はビューティーサロンのホームページをつくりたかったのですが、素敵なものをつくるためにはお金がかかります。そこで、そういうことが得意な友達に「アートメイクをしてあげるから、かわりにホームページをつくってくれない？」というような交渉をしていました。

この経験を振り返って思うのは、「お金がなくてもクリエイティビティがあれば乗り切れる」ということです。

「きっと無理だろうな」と思うことでも、ダメもとでもチャレンジしてみればいいのです。とにかく言ってみないことには始まりません。私はお願いするとき、基本的にダメもとです。もちろんそれまでに信頼関係がしっかり築けていることが大前提ではありますが、それがあれば、ほとんどの場合、気持ちよく引き受けてもらえます。

何かを始めたいけれど、お金がなくてあきらめてしまうという方がすごく多いなと残念に感じています。過去の私のようにちょっとした交渉をするだけでも、新しい道が開けるかもしれないのにもったいない！最近では、クラウドファンディングも盛んですよね。

お金がないことを理由に何かをあきらめる前に、今できることを考えてみるといいと思います。

●給料交渉はどうする？ お金の問題の具体的な対処法は 第4回へ続く＞＞

一生お金に困らないクリエイティブな働き方

長谷川エレナ朋美著
発行所　廣済堂出版
定価　1300円＋税