「自分の軸」を持たないと精神的にもつらい

失業するかどうかだけではありません。今後はクリエイティブに働くことができなければ、もし職を失わないとしても、精神的につらくなっていくでしょう。他人や世間の価値観になんとなく流されて、「平日休みなんてダメ」「上場企業の正社員じゃなくちゃ」などと決めつけていると、生きる上での選択肢がどんどん狭まってしまうからです。

もちろん、それに心から納得しているのであればいいのですが、そうでないときには悲惨です。人の意見や世間の価値観に合わせて疲れたり本当の自分が望む方向とは違う道へ進んでしまったりすると、精神的に行き詰まります。

とくに、コロナ危機のように周囲の環境が一変する出来事に直面すると、仕事においてどこを目指すべきか、どう取り組むべきかがわからず、人の意見に翻弄されがちです。つまり、「自分の軸」が必要な時代なのです。

「自分の軸」はコーチング用語で「being」と呼びます。beingをしっかりと持ち、心や魂のままに生きることが、これからの時代において何よりも大切です。

このbeingは海にもたとえられます。嵐などが起こると、海の表面は荒れてしまいます。でも、外からの影響で表面が荒れてしまっても、深い部分には穏やかな深海が広がっていますよね。この深海こそがbeingなのです。嵐がきたときに、表面や周囲のことばかりに意識をとらわれていると振り回され続けるのが、自分の軸を意識していると、ずっと深海にいるままブレない生き方ができるようになっていくのです。

自分の人生に責任を負うのは、他でもないあなたです。ご両親や旦那さん、お子さんではありません。他人や世間に流されないクリエイティブな働き方をするのか、それとも言い訳を続ける非クリエイティブな働き方をするのかは、あなた次第です。

●仕事に「自分なりの意味」をつけるには? 第2回へ続く>>

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