投資期間の違いで生じる運用成績。3カ月で24%減のリスクも

同レポ―トは、投資した時期の違いによって、投資結果に大きな違いが生じることを、さまざまな数字を用いて検証しています。

具体的には、投資期間を25年とし、「国内株式」、「国内債券」、「外国株式」、「外国債券」、「米国株式」という5つの資産クラスに、それぞれ毎月末に2万円ずつ積立投資をした場合の投資成果を、1984年12月末から2009年12月末までの25年間、1985年1月末から2010年1月末までの25年間、1985年2月末から2010年2月末までの25年間というように1カ月ずつずらし、最終的に1996年12月末から2021年12月末までの25年間まで、全部で151パターンの投資結果を計算しています。

25年間、毎月2万円の積立ですから、投資元本は600万円になります。このなかで最も興味深いのは、151パターンある25年間の投資成果のうち、最も優秀な結果が得られた25年と、期間の違いによってどれだけの差が生じてくるのか、ということです。

たとえば外国株式で見ると、1994年12月末から2019年12月末までの25年間、積立投資をした場合、最終的な残高は1884万円であるのに対し、1995年3月末から2020年3月末までの25年間、積立投資をした場合の残高は、1432万円だったという検証結果です。たったの3カ月間の違いで452万円もの差が生じているのです。同レポートでは、「投資期間はほぼ重複しているので、この差は投資終了時の価格でほぼ説明できる」としています。

つまり、2019年12月末から2020年3月末までの3カ月間で株価が急落した結果、投資結果が約24%も目減りしてしまったのです。