・日本史上最悪の損失! 赤字額2.3兆円を計上…国も“激怒”した老舗企業
毎年7月10日から16日までは「国土建設週間」とされています。1948年7月10日に建設省が創設されたことを記念し設けられました。特に初日である7月10日は「国土建設記念日」とも呼ばれます。ちなみに建設省は2001年に国土交通省に再編されますが、この年から7月16日は「国土交通Day」とも定められました(1999年7月16日に国土交通省設置法が公布されたことによる)。
国土建設週間は国土建設の大切さを知る日だとされています。今日は建設にちなみ、建設国債と赤字国債の違いや、国土建設の主役である「ゼネコン」の仕事について学びましょう。
建設国債と赤字国債の違い
国が発行する普通国債には大きく「建設国債」と「赤字国債」があります。両者はどのような違いがあるのでしょうか。
国の歳出は基本的に借金以外の方法で賄うよう財政法第4条で定められています。しかし、公共事業など一定の費用に関しては例外的に借り入れが認められており、この規定に基づいて発行される国債を「建設国債」といいます。例外的な取り扱いとはいえ、建設国債は財政法が認めている借金といえるでしょう。
【財政法第4条(一部抜粋)】
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
出所:e-GOV法令検索 財政法 抄
しかし、建設国債だけでは歳出を賄えないケースも少なくありません。特に近年はその傾向が顕著です。このように建設国債を発行しても財源が不足する場合、国は特別に法律を成立させて国債を発行する場合があります。この国債を「特例国債」といい、赤字を補填する意味合いから一般に「赤字国債」と呼ばれています。
財務省によると、国債の残高は2022年度末に1026兆円に上ると予想されており、内732兆円を赤字国債が占めると見込まれています。これは建設国債(同289兆円)の2.5倍以上にもなり、本来認められていない赤字国債の方が多いのは少し違和感を覚えますね。財務省の資料を見ると、少なくとも2005年から赤字国債が建設国債を上回っている状況が続いています。