6月のダウ平均株価
ダウは米国主要業種を代表する30銘柄で構成された指数です。
構成銘柄の中では全米最大の保険会社であるユナイテッドヘルスがFOMC閉会後を起点に月末にかけて株価が上昇しました。米国は日本と異なり国民皆保険制度がないため、一部高齢者を除いて基本的には民間保険に頼る仕組みとなっています。事業の安定性という観点から、ディフェンシブ銘柄の代表格としてユナイテッドヘルスに資金が集中する展開となったのです。
・ダウ平均株価 30775.43ドル(6月30日時点)
6月のS&P500
S&P500は米国の証券取引所に上場する企業の中で代表的な500社を組み入れて構成された株価指数です。米国経済の現在地を最も正確に表した数字といえるでしょう。
構成銘柄の中ではコーンフレーク等で有名なケロッグが安定した株価推移をしており、またバフェット銘柄として有名な食品株クラフト・ハインツもマーケットが下落する中で健闘しています。景気が弱い局面において強みを発揮する消費安定株に人気が集まったことが株価にも反映される展開となったのです。
・S&P500 3785.38ポイント(6月30日時点)
6月のナスダック
ナスダックは主にハイテクセクターやネット企業の動向を知る重要な指標です。GAFAMを中心に米国経済を牽引するテクノロジー企業が組み入れられています。
他の指数と同じく、消費安定株に資金が集まる相場展開であったことからGAFAMを中心にハイテク銘柄の売りが先行しました。やはりインフレ局面においては投資家も資産を守ろうとする動きが加速するため、ハイテク株からディフェンシブ株に資金が流れたことが指数の動きからも読み解くことができます。
・ナスダック 11028.74ポイント(6月30日時点)