SNSやマッチングアプリを使った典型的な投資詐欺

典型的なパターンとしては、「SNSやマッチングアプリで知り合った人に紹介されてセミナーに参加。暗号資産で儲かるという話をされて、指定された暗号資産の取引所(あるいは取引業者)のサイトにお金を振り込んだところ、いつの間にかサイトが閉鎖されてお金が戻らなくなった」というものです。

SNSやマッチングアプリを通じて知り合った人からの勧誘というのが、いかにも今風です。近年、SNSやマッチングアプリが隆盛ですが、そこに大勢の人間が集まれば、悪いことを考える人も集まってくるという図です。

マッチングアプリはもちろんですが、最近のSNSは、使い方次第では、自分の知人・友人という特定のコミュニティにおけるコミュニケーションツールではなく、不特定多数を相手にしたコミュニケーションにつながります。そこに、身元の不確かな人物が入り込んでくる余地は十分にあります。そもそもSNSやマッチングアプリで知り合った人物は、本人確認すら難しく、場合によっては実在していない架空の人物であることも考えられます。

また、物理的な店舗は存在していない場合のケースも考えてみましょう。インターネット上で取引が完結するということは、詐欺を目論む連中が大勢の人たちからある程度、お金を集めた後、サイトを閉じることによって簡単に行方をくらますことも出来るということです。しかも暗号資産の場合、海外に設立された取引所や業者宛てに送金するケースが大半。送金後、サイトを閉じられてしまったら、資金の行方を追跡するのはほぼ不可能ですし、責任を追及することもできません。

フェイスブックにも時々、怪しげな資産運用の勧誘広告が掲載されますが、SNSやマッチングアプリで知り合った人物からの勧誘には、乗らない方が無難です。また資金を振り込む先についても、実体が全く確認できないようなところは避けた方が良いでしょう。

最近は、「投資はハードルが低く、誰でも手軽に取り組めます」といったことを盛んに喧伝するような広告、あるいは記事も目にしますが、投資でお金を増やすのは、決して容易なことではありません。それが可能なら、誰でもお金持ちになれます。誰でも簡単に、低いリスクで、高いリターンが得られる、といった誘い文句には、必ず裏があるということを、理解して下さい。