NISAやiDeCoはいつから出来る? 商品の購入には十分気をつけて

投資の面で一番大きいのは、18歳で証券口座が開設できることだ。投資信託、NISA(ただしNISA口座の成年年齢の引き下げ適用は2023年1月1日から)などを始め、FX口座、米株取引口座なども開設が可能になる。自分の名義で証券口座を開設できるので、自らの資産を10代から形成し始めることができる。資産形成のスタートは早ければ早いほど有利なので、これはメリットといってもいい。

ただ、リスク商品は必ず儲かるわけではない。日本証券業協会のサイトでも注意喚起しているように、金融商品の購入は自己責任になるので、十分注意が必要だ。また、特に気を付けておかなければいけないのが、証券取引は基本的にクーリング・オフの適用がないこと。

成年年齢引き下げを鑑みて、今年度から高校で金融教育もスタートしたが、今のところ少数の学校をのぞき、あまり踏み込んだ指導は行われていない。学校で細かいところまで指導してくれるわけではないので、自分できちんと知識を身に着けてから、投資の世界にデビューしてほしいと思う。

また、最近注目度の高いiDeCoは、公的年金制度に加入している人のための制度なので、今まで通り20歳からが対象となる。18歳成年になっても、年金の支払いは20歳からと取り決めされたので、iDeCo口座も同様、20歳からスタートだ。

消費財の購入にしても、投資にしても、自分の判断でできるようになったということは、大人として認められたということだ。しかし、親に監護してもらえないぶん、十分に考えて行動する必要がある。法律上はリスクの高い投資商品も購入できるようになるので、安易な購入はしないように注意したい。

18歳成年といっても、そのあとの人生はその数倍ある。お金との付き合い方は慎重に、そして「権利」を得たことだけに惑わされず、しっかりと計画を立てて取り組むことが大事だ。我々親世代も、新成年がよいスタートを切れるよう、気をつけて見守っていきたい。