・政府が戦後初めて認めた“危機的”状況…「打つ手なし」に陥る恐れ

男性用化粧品メーカーの株式会社マンダムが、社会を支えるミドル世代の男性が生き生きと若々しく生きることを応援する日として、2011(平成23)年に「ミドルの日」を制定。3月16日を「ミ(3)ドル(16)」と語呂合わせすることで、同日を「ミドルの日」とした。

ミドルの危機は存在するのか?

『広辞苑第七版』では、“中年”について「青年と老年の中間の年頃。40歳前後の頃」と定義している。一方、『Random House Unabridged Dictionary』では「the years between 45 and 65 or thereabout」と65歳ごろまでを中年としている。しかし、人生100年時代とまで言われるようになった昨今、遠からず70歳も中年の範疇に入るかもしれない。

「中年の危機」という言葉を目にすることがある。英語圏でも「midlife crisis」という言葉が定着しているが、家族間でさえ改めて話し合うことはなく、捉えどころのない感覚でもある。

しかし、現実には健康上の問題が出始め、老化を意識し始める頃だ。人は死ぬ運命にあるということを実感し始める時期でもある。長く抱いてきた夢や希望を実現できそうにない焦燥感にも襲われる。中には、長寿化で長生きする両親に対する経済支援が必要になる人もいる。こうしたことから、ストレスに見舞われるミドルは多い。

一方、長くなった人生、心機一転のうえ再スタートも可能な時期といえる。そのためにも、まずは体力づくりに励む人は多い。

運動することで、老化や死を早める疾病等を防御し得るとする専門家は多い。特定のがん、成人発症型の糖尿病、関節症などを防ぐことにつながる。

また、頭脳や精神の疲労には、体を動かし身体を同じ程度に疲れさせることで、かえって頭や心の疲れが打ち消せるとされる。体を動かすことで、中年特有のモヤモヤ感も吹き飛ばせるのではないだろうか。