2022年2月、三井住友銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「ダブル・ブレイン」の概要
三井住友銀行の2月販売額ランキング1位は、「ダブル・ブレイン」だった。同ファンドは、世界中の株式や債券を主要投資対象とし、株式・債券・商品に関するデリバティブ取引、為替予約取引なども取引対象としている。最先端の金融テクノロジーで、世界400以上の市場を投資対象としており、24時間休まず世界中のマーケットの動向を観測して投資判断している。イギリスのヘッジファンド運用会社マン・グループが運用しており、株式や債券、商品(コモディティ)など400以上の市場を使って買い(ロング)とショート(売り)を行う「ダイバーシファイド戦略」と、リスクパリティで安定した収益を目指す「ターゲットリスク戦略」によって、トータルで安定的な収益を目指す。ただ、1月は4%のマイナス、2月は0.4%のマイナスと直近のパフォーマンスは優れない。また、1月末時点の純資産残高が2,599.7億円となったことから、2月1日から新規買付申込を停止している。投資方針通りの運用を継続するため、資産規模を適切な範囲に維持する必要があるからだ。4月28日から既契約の積立買付も停止になるので注意が必要だ。
全体を見て:海外株式型ファンドが人気
三井住友銀行では、2月も海外株式型ファンドの人気が高かった。4位の「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」は、配当や利益成長率が高く、グローバル比較で割安な銘柄に厳選投資するアクティブファンドである。毎月決算型ファンドとして20年以上の実績を持つ唯一の世界株式ファンドで、投資家の関心も高い。しかし、1月は5.44%のマイナス、2月は4.5%のマイナスと直近のパフォーマンスは優れない。FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測が高まったことや、ウクライナ情勢の緊迫化により投資家のリスク回避姿勢が強まったからだ。ただ、これまで20年以上の実績があるファンドなので、3月以降も三井住友銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。