2022年2月、SBI証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の概要

SBI証券の2月販売金額ランキング1位は、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」だった。同ファンドは「バンガード・S&P500ETF」を通じ、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。S&P500種株価指数は2月に3.2%下落。2020年10月以来の2カ月連続安となった。ウクライナ情勢の緊迫化によって24日には4,114.65ポイントまで下落。1月の高値4,818.62ポイントから約15%下落し、調整局面入りした。その後は戻り歩調にあるものの、ウクライナへの侵攻を続けるロシアへの制裁措置の一環としてロシアの一部の銀行をSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することを米国や欧州各国が決定。原油先物市場が急上昇するなど、世界景気に対する不安は高まっている。3月も不安定な相場環境が続くと考えられるが、同ファンドへの資金流入が続くかどうかに注目だ。

全体を見て:国際株式型ファンドが人気

SBI証券の2月ランキング上位には国際株式型ファンドが多い。3位の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。対象となる指数は、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」。各市場の時価総額上位約85%をカバーする広範なインデックスである。ただ、米国が約6割を占めているので、同ファンドの基準価額も今年になって下落している。1月の騰落率は6.3%のマイナスで、2月も約1%下落した。ただ、世界中の株式に幅広く分散投資できるので、個人投資家の人気は高く、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year2021」でも第1位に選ばれている。3月以降も同ファンドがSBI証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。