2022年1月、三井住友信託銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「SMT 日経225インデックス・オープン」の概要

三井住友信託銀行の1月販売額ランキング1位は、「SMT 日経225インデックス・オープン」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、1月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月  -6.27%
3カ月  -6.49%
6カ月  -0.46%
1年     -1.35%

1月の日経平均株価は上値の重い展開になった。米国のFRB(米連邦準備制度理事会)が、金融引き締めに積極的なタカ派姿勢を強めたことに対する警戒感から売りが先行したからだ。そして、1月27日には26,044.52円の昨年来安値をつけ、26,000円割れギリギリの水準まで下落した。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。三井住友信託銀行でも日経平均株価が急落したのを受け、買いが増えたと考えられる。2月になっても米国の利上げに対する警戒感は強く、値動きの荒い展開が続いている。ただ、日経平均株価が下落する局面では、引き続き同ファンドに買いが入る可能性が高いだろう。

全体を見て:米国など海外株に投資するファンドが人気

三井住友信託銀行では、米国など海外株に投資するファンドの人気が高い。6位の「米国株式インデックスファンド」は、S&P500種株価指数(円ベース)の値動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。同ファンドの2021年12月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月    4.14%
3カ月  13.16%
6カ月  16.55%
1年      44.05%

ただ、2022年1月の米国株式市場は2020年3月以来で最悪の月となり、S&P500種株価指数は5.3%下落した。FRB(米連邦準備制度理事会)による金融引き締め観測が高まったからだ。さらに、2月10日に発表された1月のCPI(消費者物価指数)は、前年同月比7.5%と前月の7.0%から伸びが加速。インフレの長期化観測が強まった。3月のFOMC(連邦公開市場委員会)で0.5%の利上げがおこなわれる可能性もあり、株式市場は上値が重い展開が続きそうだ。同ファンドが2月以降も三井住友信託銀行のランキング上位に入るかどうかに注目している。