話が違う! 実際には大損?

その後、契約が完了して山崎さんは晴れてワンルームマンションのオーナーになりました。

しかし実際にオーナーになってみると、予想外の出費が多いことに驚きました。

初期費用がかかる

まず、マンションを購入する際には初期費用がかかります。一部は不動産会社が負担してくれましたが、山崎さんにも20万円程度の出費を求められました。内訳は以下のようなものです。

・売買契約書の印紙代
・ローン契約書の印紙代
・ローン事務手数料
・ローン保証料
・司法書士費用
・登記免許税

また購入後しばらくすると、不動産取得税の請求書も届きました。

運営コストがかかる

不動産会社の説明では「住宅ローンは家賃で賄える」ということでしたが、実際には住宅ローン返済以外にも以下のような運営コストがかかりました。

・管理費
・修繕積立費
・賃貸管理の委託費
・故障箇所の修繕費用
・退去時の原状回復費用
・広告費
・家賃保証の料金
・固定資産税・都市計画税
・火災保険

修繕積立金は、通常マンションが古くなると金額が上がっていきます。入居者が入れ替わるたびに原状回復しなければならず、だいたい15万円程度の費用がかかります。新規に入居者を募集するには広告を出さねばなりません。家賃保証を利用すると、家賃の5%程度を引かれるので、説明されたほどの家賃を受け取ることすらできなくなりました。

結局、年間にすると数十万円もの赤字になってしまったのです。

●山崎さんを襲ったさらなる悲劇とは… 後半へ続く