2021年12月、三菱UFJ銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「eMAXIS 日経225インデックス」の概要
三菱UFJ銀行の12月販売ランキング1位は、「eMAXIS 日経225インデックス」だった。同ファンドは、日経平均株価(配当込み)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、12月末時点における騰落率は以下の通り。
1カ月 3.6%
3カ月 -2.2%
6カ月 0.6%
1年 6.1%
「eMAXIS」シリーズは、購入時の手数料がかからないノーロードのインデックスファンドシリーズで、2021年10月にはシリーズ残高が2兆円を突破した。2021年の日経平均株価は約5%上昇。米国の株価指数は20%以上上昇しているのでリターンは劣るものの、まずまずの成績となった。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。2022年になって日経平均株価は上値の重い展開になっているが、引き続き三菱UFJ銀行のランキング上位に入るかどうかに注目している。
全体を見て:バランスファンドが2つランクイン
金融機関によっては海外株式ファンドに人気が偏っているが、三菱UFJ銀行では海外株式ファンドだけでなく、国内株式や海外債券、バランスファンドなどさまざまな種類がランクインしている。そして、3位と10位にバランスファンドがランクインしているのが印象的だ。3位の「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」は、日本を含む世界の債券や株式といった伝統的な資産に投資するほか、REIT(不動産投資信託)やコモディティ(商品)などへ投資。また、売りと買いを組み合わせるロング・ショート戦略などオルタナティブ戦略を行うバランスファンドである。12月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 0.84%
3カ月 2.19%
6カ月 1.35%
1年 3.42%
株式型ファンドに比べるとリターンは劣るものの、2013年12月の設定来の騰落率も年率2.77%となっており、安定的なリターンを求める投資家からのニーズは高い。2022年1月以降も、三菱UFJ銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。