2.自分で掛け金を運用したいなら「iDeCo」

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は確定拠出年金の一種で、任意で加入できる私的年金制度です。自ら選んだ金融商品(投資信託等)を選んで掛金を運用し、原則60歳以降に掛金と運用益の合計額を受け取ることができます。

掛金の限度額は、国民年金の種類や勤務先の企業年金制度によって異なります。フリーランスなどの第1号被保険者であれば月額6万8000円(年間81万6000円)です。この掛金限度額は、後述する付加年金の保険料または国民年金基金の掛金との合計金額となります。

iDeCoの掛金は小規模企業共済同様、全額所得控除の対象です。所得税率が高い人、掛金額が多い人ほど高い節税効果が期待できます。

一方、iDeCoは原則60歳になるまで資金を引き出すことができません。そのため、現役時代に使う必要がない資金で積み立てることが大切です。iDeCoの最低掛金額は月額5000円(年間6万円)なので、最低でもこの金額を積み立て続けられることを確認したうえで加入しましょう。

iDeCoでの資産形成に向いている人

自分で金融商品を選んで積極的に利益を狙いたい方にiDeCoは向いています。また所得の高い人、掛金を多く拠出できる人も節税効果が高くなるため、効果的に資産形成できるでしょう。ただし利益が狙える反面、値下がりするリスクもあります。定期的に運用成績をチェックして、必要に応じて運用商品の見直しをするよう心掛けましょう。